this_that

フランス語には、「この」「あの」「その」のそれぞれの単語がないと聞きました。どう表現すれば良いんですか?

全て同じ単語で意味を表します。区別は文脈で判断するのです。

こんにちは。

キースすずきのフランス語がっこう文法学部へようこそ。

本講座では、フランス語の指示形容詞を深掘りしていきます。

本講座を受ければ、指示形容詞が何なのか、どう使えば良いかが明確になります。

それでは、講座をはじめます。

フランス語の指示形容詞の3つのポイント

that hotel

 

まず最初に所有形容詞とは何かを理解しましょう。

指示形容詞・・・英語で”this”や”that”、日本語で「この」「あの」「その」と、物や人を指し示す時に使うものを言います。

 

以下にポイントをまとめます。

おぼえよう★指示形容詞
他の形容詞と同じく、名詞の性や数により変化するが、意味の区別はない
・母音や無音のhで始まる男性名詞がつづく場合は、cetがつく
・「この」「あの」を明確にした場合は「-ci」「-là」をつける

 

他の形容詞と同じく、名詞の性や数により変化するが、意味の区別はない

図解でみてみましょう。

french_demostrative_adjective

※ce は「この」 cette は「あの」などと意味は変わりません。あくまで文脈で意味が変わります。

※cesは男女複数形名詞が後ろに続きます。語尾は複数形なので”s"となります。英語では、 theseやthoseの意味となります。

英語や日本語に比べ、覚える単語は減りますが、慣れるまではしっかり練習したいものです。

 

母音や無音のhで始まる男性名詞がつづく場合は、cetがつく

フランス語文法では珍しくないルールが今回も適用されます。

母音や無音のhで始まる男性名詞の前には、"cet"がおかれます。

音の流れを重視するため、このような変化があると思われます。

  • cet hôtel ・・・このホテル、あのホテル【男性名詞】
  • cet après-midi・・・今日の午後【男性名詞】

 

「この」「あの」「その」を明確にしたい場合

指示形容詞は、「この・あの・その」の意味の明確な区別は通常ありません。

ただし、明確にしたい場合に方法があります。

名詞の後ろに「-ci」「-là」をつけると区別が出来ます。

「-ci」をつけると this の意味、「-là」をつけると that の意味になります。

  • ce livre-ci ・・・この本
  • ce livre-là ・・・あの本
  • cette chaise-ci ・・・この椅子
  • cette chaise-là ・・・あの椅子

 

フランス語の指示形容詞についてまとめます

・名詞の前に置かれます。

・形容詞と同じで、あとに続く(修飾する)名詞が、単数の男性か女性か、複数かによって、形が変わります。

英語の”this” ”that”、日本語の「これ」「あれ」「それ」のように単語で意味が区別されておらず、文脈で変わってきます。

・明確に「これ」と「あれ」を分けたい時は、「-ci」「-là」を使います。

 

形容詞の性ついては「【フランス語】形容詞の性・数変化と位置についての解説!」で解説しています。

所有形容詞については「【フランス語】所有形容詞の仏検対策に覚えたい3つのポイント。」で解説しています。

 

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